
「声掛けのコツ」
~ちょっとの違いが大きな差になる~
「声掛けのコツ」と聞くと、
“この場面では、こう言えばいい”という答えを期待される方も多いと思います。
もちろん、それも大切なのですが…
その前に 知っておいてほしい大事なこと があります。
今日はそこからお話ししますね。
声掛けは「コントロール」ではなく「育ちの土台」
たとえば、朝の支度。
「早くしなさい!」と言えば動くけれど、子どもは“怒られるからやる”だけ。
そして最近多いのが、スマホやゲームの場面。
「もうやめなさい!」と取り上げれば一旦はやめますが、
“親が怒るからやめた”だけで、時間管理や気持ちの切り替えは育ちません。
一方で、
「あと10分で終わりにしようか。終わったら一緒にお風呂にしよう」など、
区切り方を示していくと、子ども自身も“やめる力”を少しずつ身につけられます。
親の思い通りに動いていれば、それで、良いように感じられることもありますが
それが積み重なると 「自分で考えて動く力」が育たない ことがあります。
今はスムーズでも、数年後に
「自分で決められない」
「誰かに言われないと動けない」
「怒らない人の言う事はきかない」
そんな壁にぶつかってしまうことがあるのです。
だからこそ声掛けは、
「今すぐ動かすため」ではなく「未来に力をつけるため」 のもの。
最終的には、声掛けがなくても自分で選べるようになることを目指しましょう。
本人のチカラが育つ「声掛けの5つのコツ」
ここからは、実際に日常で使える5つのポイントです。
① 理解力を見極める
3歳だから分からない、5歳だから分かる…ではなく、
「その子がどこまで理解できるか」で声をかけましょう。
例:公園でお友だちのおもちゃを触ろうとしたとき
×「ダメでしょ!」
〇「お友だちのだから、まず聞いてみようね」
シンプルな言葉で伝えることが、理解力を伸ばす一歩です。
② 伝え方を工夫する
夕飯で野菜を残すとき、
「体にいいから食べなさい」だけでは伝わりにくいですよね。
そこで、絵本を見せたり、一緒に育てたり、切ったり、
「これ食べたら元気パワーが増えるんだよ」と楽しく伝えてみる。
ゲームの時間でも同じです。
「ダメ!」だけでなく、
「終わったら一緒に遊ぼう」「次のゲームは明日にしよう」と、
“やめた後の楽しみ”を見せると切り替えがスムーズになります。
③ 選択させる
お風呂の時間。
「入る?入らない?」と聞いたら「入らない」と返ってきますよね。
選んで欲しくない事を選択肢にいれるのはタブーです。
そこで、
「先にお風呂と先に宿題、どっちがいい?」
「お風呂のおもちゃはアヒルさんと潜水艦、どっちにする?」
スマホやゲームも同じ。
「もうやめなさい!」ではなく、
「あと5分で終わる?それとも次のセーブポイントで終わる?」
と選ばせることで、自分で区切る感覚が育ちます。
④ 褒めるポイントを変える
お片付けができたとき
「できたね!」と結果を褒めるのもいいですが、
「自分からやろうと思ったんだね」
「遊びたいのを我慢して片付けられたんだね」
“行動を選んだ過程”を褒めると、自己効力感が育ちます。
ゲームでも、
「自分で時間を決めてやめられたね」
と“やめる決断”を褒めることで、次につながります。
⑤ 改善を一緒に考える
兄弟げんかでおもちゃを取り合ったとき、
「ダメ!貸してあげなさい!」ではなく、
「どうしたら二人とも遊べるかな?」
「順番に使う?それとも一緒にできる方法あるかな?」
スマホやゲームで「やりたい」「まだ終わらない!」となったときも、
「じゃあ次にやるときはタイマーを使う?」
「休憩を入れながら遊ぶ?」と一緒に工夫を考えると、
子どもは「ただ我慢する」以上の方法を身につけていきます。
声掛けのゴールは「声掛けがいらなくなること」
親が何度も言わなくても、
子どもが自分で考えて行動できるようになる。
そこを見据えると、日常の声掛けが
「面倒な繰り返し」から「未来への投資」に変わります。
子育ては「自由」と「導き」のバランス
もちろん、子育てをラクにする一番早い方法は、
「子どもを自由にして、親の理想を下げること」。
でも、それでは子どもの人生はギャンブル状態。
逆に、親の理想が高すぎれば、子どもをコントロールすることになってしまいます。
ちょうどいいバランスこそが「導きとしての子育て」。
そのバランスのとり方は、次回さらにお伝えしますね。
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